【自己紹介】アル中借金まみれだったかつてのおれの話(前編)
はじめての記事を書くならば、自己紹介を書くべきだと思いました。
仕事をしている関係者への身バレも考慮して匿名でやっていこうと考えているから、今までのことを濁しながらもできるだけ書いていきます。
かつてのぼくと同じように、死にたいくらいの不安とか借金がある人が少しでも希望をもってもらえると嬉しいです。
2017年鬱気味でアル中状態
俺はアパレルショップで働いていた。大きな町へいけば必ずといってもいいくらいある有名なところだ。
正社員でもない、ただのアルバイトと変わらないような身分。30歳が見えてきた自分にとってはつらい状況になってきていた。
パワハラが凄かったのと、自分のこれからのことを考えると不安になってきて、毎日死にたいと思っていた時だった。
最初はほんの一杯のビールだったけど、毎日3リットルのビールを飲むようになっていた。お金がどんどん減っていくようになってビールは発泡酒に変わった。
そこからストレス解消のためにパチスロを始めたりFXで一撃大金持ちになろうなんて考えてどんどんお金は減っていた。
そのうちにお金が足りなくなって借金をするようになった。
クレジットカードを満額まで借りきったあとは、返済のために消費者金融でも借りるだけ借りた。
それでも足りなくなったとき、両親にもお金を借りた。
母親は電話越しでため息をついていたのを今でも思い出す。
どうせ死ぬだけだから。そう思って何でも自分のしたいことだけを全部やってきた。
それはそれでとても幸せなことだったようにも思う。それがたとえ他の人に迷惑をかけていても現実を逃避できたから、それでよかった。
そんなときによく飲みにいっていた友達がいた。仮に名前をアズとします。
2017年年末、借金計算、毎月の返済額が苦しい
実家にも帰られなくて、年末に発泡酒をしこたま飲みながら、ひまつぶしに自分の借金額を書き出した。
正直、笑ってしまった。おそろしい額になっていた。
たしかに毎月10万円以上の返済がふりかかってきていて、給料だって20万とすこしだったから半分以上のお金が返済で消えていた。
毎日どこかから留守電つきの着信がかかってきていた。でるのが怖いからほとんどは無視していた。
仕事もやみがちになっていて、かなり精神的にやばい状態になっていた。
たまに出勤しても周りがおれに気をつかっているのがわかる。
人間関係とか借金とか、考えだすと怖いから、でも考えないといけないことはわかっていた。
それでもやっぱり怖いからなにも考えないようにしていた。
到底希望なんてなかったけど見て見ぬふりを決めていたけど、目の前に借金全額を見て現実に引き戻された。
「おれ、もうどうしようもないな・・・」
どこかからお寺の鐘の音がなって、はじめて金のことで泣いた
すこしだけ、「死のうかな」って思った。
2018年絶望の果ての自殺未遂
年が明けていた。意識がなくなるまで酒を飲んで、ずんと重い二日酔い。
酒のおかげで昨日の憂鬱な気持ちは忘れていた。
机のうえに昨日の借金全額メモ。
携帯には無数の着信。
元旦の朝から、どうしようもない気持ちになった。
街に出てもお金がないから、ご馳走を食べることもできない。
またスーパーにいってお酒をしこたま買い込んだ。
「死ぬまで飲んでやろうか」
そう思って全額分のお酒をいれたビニール袋は手に食い込んだ。
友人からもらっていた抗鬱剤と酒を服用した瞬間に気絶した。
10時間くらいたって、おれは目覚めた。
顔が今までないくらい不吉なものになっていた。メンタルもおかしくなっていて、死ぬことがとても簡単なことのように思えて、生きていくことがつらいことばっかりな気がしていた。
「今なら、死ねるかもしれないなあ・・・」鏡で自分に問いかけたら、行ける気がした。
詳しくは書かないが、おれはここで自殺未遂を起こしている。
2018年自分を変えるためのスタート
たまたま、生き延びた。
本当にたまたまだ。全然死んでいてもおかしくなかった。
はじめて、自分の中に今までの自分とちがった感情がこみあげてきた。
「もう死んだんだから、なんでもしたいことすればいい」
おれの不安のみなもとは、お金のことだ。
お金を稼げたらきっと幸せになれる。
お金を稼ぐために、独学で勉強をはじめる決意をした。
借金は少し増えたが、目についたビジネス書を10冊くらいアマゾンで購入。
届いて一冊ずつ読んでいった。うん、だいたいビジネスわかった(気になっていた)。
それから一カ月だったときには元の生活に戻っていた。
また現実から目をそらして、アズとお酒を飲みにいっていた。
結局半年かわらず現実逃避の生活をつづけた。
どんな本を読んでも読んだだけで終わっていた。
良い人にはなれていなかったし、行動力も習慣力もなかった。
ただ麻薬のようにビジネス書を読んで、やる気をだして、酒を飲んで忘れているローテーションが完全にできあがっていた。
そんなときに、かつての知人から一人の男を紹介してもらい、会うことになった。
ホテルのラウンジで師匠に出会う
新宿のとある有名なホテルのラウンジについた。
自分の世界には存在していなかった煌びやかな人や、仕事をバリバリこなしている凄腕サラリーマンのようなひとたちがマックをひらいてた。
彼は一番奥の席でマックでなにやら作業をしているようだった。
「こんにちは」
彼はきれいな笑顔で席をたって、握手してきた。
彼を仮にKとする。
「〇〇さんのお友達ですよね」
そうして彼はおれの長い長い師匠になっていく。
正直このとき対面した彼の印象は、爽やかだけどどこか影のある強い男というイメージだった。
少なくとも働いている職場にも、自分の生活圏にも存在しない人だった。
彼はネットサービスをつくって、目の玉が飛び出るようなお金を稼いだ実績がある人だった。
彼に言われたのは、「ぼくのコンサルはとても高額だ。〇〇さんの友達でもその価格は変わらない。今、僕が教えてもわからないかもしれない」
そういわれた。
その日彼に教えてもらったことは、今になってはとても大切なことだとわかっている。けれど、おれにも理解できると思って言ってくれたことはその当時おれにはその重要さが理解できていなかった。
こういうことはそれからもたくさんあった。
アズとそのあとに酒を飲みにいった。
「おまえ騙されてるぞ。てかそんな努力してもなにが楽しいの?」
彼は機嫌が悪そうだった。
ラウンジであったKはおれを騙すならば騙せたはずだ。
甘いことばで胡麻化して、高い商材を売ったり、成功できるコンサルとか言って適当に金をとってしまうこともできた。
でも、彼はおれに言ったことはお金とは関係のないことだった。
彼のコンサルはどうやら高額だ。アドバイス料も相当なものになるだろう。
そのアドバイス料もとるわけでもなく、むしろ今コンサルを受けるべきでない、というKはおれから見ると信用に足るように思えた。
その夜、おれとアズはいつものように楽しく酒を飲めなくて、ぎこちない別れ方をした。